スチールタワーとアロエ

流派の展覧会。テーマ席を希望し、割り当てられたのはスチールタワーのコーナーだった。
210cmのノッポな金属フレームタワーへの関わらせ方としては、静かに存在感を出そうと。
神奈川県支部から東京地区に移籍しての初出品だし、折しも、YouTube「いけばなの未来」での大坪光泉先生のインタビューについて、知る人ぞ知る日本女性新聞に記事を書かせていただいたことと重なり、地味な感じに目立ってはいるので、さらにやらかしてしまってはイケナイと思ったのである。
展覧会での作品説明に出させていただいたのは以下のとおり。
「【メッセージ】
タワー状に組まれた金属フレームのフォルムをそのままに、内側の空間を植物で満たし、柱のように立てています。
重量感あるシャボンアロエは緑色に斑が入ってユニーク。花にちょっと押されながらも立ちのぼり、枠を超えたその先で自由に行きたい方向に。」(たぶん、来年までここにアリ→https://www.shibu-ike.com/artists/a-o/a

アロエは農業にドハマり中の友人の畑にあったもの。
借りていた畑とのことで、貸主さんへの返還が迫っていた時に、車に積めるだけいただいてきたのだ。
アロエの有終の美を飾れただろうか。

花材/シャボンアロエ、ユリ(コンパニオン)、八重ユリ(エレナ)、スプレーカーネーション(ソフィアバーバラ)

【いけばな龍生展 植物の貌2022】に出品
会期/2022年11月18日(金)~20日(日)
場所/渋谷ストリームホール

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(写真/大仲宏忠)

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毒々しくない毒

お作法は守り、大人しく地味めに、でも毒でも出しておくかな。
ということで、毒のある花材を使った。
神棚に上げるシキミは、実が猛毒。植物界で唯一劇物指定されているらしい。八角(スターアニス)と間違えて食べないように。
ヨウシュヤマゴボウも実と根に毒がある。山ごぼうと間違えて食べないように。
そしてこの2つをジャーン!と静かにニューサイランと花器が盛り立てる。

花材/シキミ、ヨウシュヤマゴボウ、ニューサイラン

【第73回横浜華道名流展】に出品
会期/2022年7月27日(水)~8月1日(月)、第3次(7/31・8/1)出品
場所/横浜髙島屋

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(写真/大仲宏忠)

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イセヤマ・ヨコハマ・スプリング

横浜にある伊勢山皇大神宮の駐車場上はコンクリートの地面。
ここに、吉垣花園から調達した3メートル近い横浜緋桜を生やしちゃおう。
薄い色の桜が満開な神社に混じって、濃い桜色の横浜緋桜が共に咲き誇る。
コンクリートと花の幹をつなぐのはウイスキーの樽木と真鍮線で、
面の反り、線のボヨヨン、そして春を掛けて、このタイトルに。
ここでは結婚式の方もおられるので、記念写真に写り込んでも違和感ない作品を心がけている。

花材/横浜緋桜、ウイスキーの樽木、真鍮線

【第10回横浜開港アンデパンダン展】に出品
会期/2022年3月29日(火)~4月4日(月)
場所/伊勢山皇大神宮

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(写真/大仲宏忠)

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枯れ木(枝垂れ楓)

2か月前に版画家の先生からいただいた、お庭の枝垂れ楓。枯れてしまったので切るけれど、使うならどうぞと。
庭に植えて15年以上は経つらしい。枝ぶりの面白さはこの木の素性だけでなく、庭師の剪定と家主の手入れがあってこそ。残念ながら虫にやられて、私の花材になってしまった。
報いるためにも、枝ぶりを生かし、時間を感じるシンプルな作品にしようと思った。

花材/枝垂れ楓、藪枯らし、小菊、ブローニアレッド

【第70回横浜名流華道展】に出品
会期/2018年8月29日(日)〜9月3日(月)のうちの第三次
場所/横浜高島屋 8階ギャラリー

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(写真/大仲宏忠)

2018.9.2 横浜名流華道展
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東靖光展 〜フラ・フロ〜

【東靖光展 〜フラ・フロ〜】
Azuma Seiko Exhibition 〜 FLASK – FLOWER〜

会場:巷房・2(地下)
104-0061 東京都中央区銀座1−9−8奥野ビルB1F
tel:03-3567-8727
開場時間:12:00-19:00(最終日3月31日は17:00まで)

私にとって馴染み深い銀座で、このたび個展を開くことになりました。下北沢・バーラストチャンスでの個展から、実に5年ぶりのことです。
これまで展開してきたフラスコと花の作品群を「フラ・フロ」と名付け、これまでご覧いただいていない方々にもフラ・フロを観て面白く感じていただけたらと思っています。
会場の「巷房」は、これまた銀座で人気のスポット「奥野ビル」です。とても古いビルなのです。

どうぞ銀座に遊びに来がてら、お立ち寄りくださいませ。

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龍生派いけばな野外展2017〜おざってたんせin横手

会期/2017年7月15日(土)公開制作
2017年7月16日(日)〜17日(祝月)
場所/横手市・秋田ふるさと村
主催/龍生派秋田県南部支部

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流派の野外展に、旅行気分で参加した。龍生派秋田県南部支部の皆さんにはお世話になった。

マスク作品の展開を決めていたのだけれど、開催予定地の横手公園は熊出没で、秋田ふるさと村に変更となったため、こどもが怖がらないマスクに変更。
時間の関係で、今回ばかりは土台に市販のお面を使い、それに木の皮などを貼り付けて作った。

民話が似合う東北のお盆をイメージ。猛暑や雨の厳しい夏の横手で、ほおずきの提灯と旭葉蘭の尻尾が揺れていた。

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THE MASK -2-

秋耕会小品展出品:作品タイトル「ひそむ人」
会期/2017年5月4日(木)〜10日(水)
場所/東京都美術館・ギャラリーC

2年くらい?仮面作りはお休みしていたのだけれど、昨年のいつだったか突然、ギャラリーGKの星野さんから電話を頂戴し、「仮面ソウ展に出しなさい」と。

「作家さんはね、作り続けなきゃいけないの! 出しなさいっ。」

星野さんはいつも良い具合にお尻を叩いてくれてくださり、私を次のステップへつなげてくれる。
それで2月にギャラリーGKでの「仮面聡展」に久々、新作2作と旧作で程よく枯れて味わいも出た1作、合計3作を出した。(仮面聡展:場所/銀座・ギャラリーGK 会期/2017年2月13日〜18日、場所/京都・ちいさいおうち 会期/2017年3月7日〜12日)

この「仮面聡展」が取り持つ縁で、中根珪先生が「秋耕展小品展」に誘ってくださり、出したのが「ひそむ人」。材料には正月にいけた苔梅を再利用している。

「仮面聡展」では、谷口雅邦先生に「いと面白し」と励ましていただいた「みかん顏」が下に飾り付けられているけれど、みかんの皮に着目してみました!なところが評価されたと思う。これは1回作って失敗し、2回めのを出品したのものの改善の余地アリ。

谷口先生からは以前、同じ題材をしつこくやって発表したほうが良いと、教えていただいた。専売特許になるまでやれということかと思う。それで「ピーナッツの人」とか「フラスコの人」と言われるようになったけれど、これから、「みかんの人」という称号もいただきたいと思っている。

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THE MASK -1-

確か2010年夏のこと、銀座・ギャラリーGKでの「THE MASK」展に誘われ、初めて仮面を作った。当時は、いけばな作家なのにいけばな以外のことをするようで、違和感があったものだ。

今は何をやってもいいと思っている。いずれ、いけばなにプラスにもなるだろうし。
とは言っても、ちょっとしたこだわりというか、自分に制約も課している。それは、植物素材で作るということ。
その後、なるべく身近な素材を使う、というこだわりも加わった。
身近な素材とは、いけおわった花材や、自宅にあるものなど。そんなものに意外な発見があると、気づいたからである。

それは、2011年9月の「THE MASK」展に向けた制作で、だ。
外科手術後の療養のため、じーっと家にいた時期、リビングにあった落花生が蠢いているのが見えたのである。
落花生を使おうと閃いた瞬間だった。

そんなわけで、2011年の「THE MASK」展の出品作品は、落花生と、いけおわったトクサ、クジャクヒバ、山帰来の実で作った。その時の写真がないのだが、翌年の個展で展示したときの写真はある。

落花生は評判良かった。それで、翌年は落花生の殻だけ、とか、落花生の薄皮だけ、なんていうのも作ってみたのだが、それらはグロいだけで、失敗だった気がする。しかし、続けて落花生をいじっていたことが、2015年の「いけばな大賞」での内閣総理大臣賞受賞へとつながった。仮面作りだって、いけばなにプラスになるのである。

さて、縞葉蘭や石化エニシダなどは、装飾的な美しさを醸し出すということもわかった。

今、なかなか仮面作りの時間がないけれど、少なくとも今後数年は続けていこうと、ひそかに制作時間の捻出方法を編み出し中。

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《写真説明》
作品タイトル「花落ちて蠢く」
個展「今夜、逢いましょう」
会期/2012年4月1日(月)〜30日(火) 場所/Bar Last Chance, 下北沢・東京 (写真/大仲宏忠)

作品タイトル「葉蘭に始まり・・・」
グループ展「THE MASK」
会期/2013年9月16日(月)〜21日(土) 場所/ギャラリーGK, 銀座

作品タイトル「葉蘭に終わらない」
グループ展「THE MASK」
会期/2013年9月16日(月)〜21日(土) 場所/ギャラリーGK, 銀座

作品タイトル「私はここにいます」
「いけばな公募展」出品。またまた手術のため入院中だったが、当日、親友に椅子ごと運んでもらったのだった。
会期/2013年11月30日(土)〜12月1日(日) 場所/東京芸術劇場 ギャラリー1, 池袋

(THE MASK -2- もある予定〜♪)

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【寿ぎのお正月展】2017

会期/2017年1月1日(祝日)〜3日(火)
場所/目黒雅叙園 MIYABI遊園 3F ペガサスの間

龍生派東京3・4地区の、新たな年をいけばなと書画で祝う展覧会に出品。
お正月バージョンのフラスコ花は、雅叙園の螺鈿にも負けないように、キラキラと、まるで打ち出の小槌から振り出すような楽しさに。
平和・健康・楽しく・豊穣・繁盛を祈念して。

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(写真/大仲宏忠)

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龍生派130周年記念展

会期/2016年4月29日(祝金)〜5月2日(月)
場所/渋谷ヒカリエ 9F ヒカリエホール

流派の展覧会でも、やっぱりここは、はみ出していこう!という。

割れたフラスコをいくつも用意し、てっぺん部分に配置した。

フラスコの中は湿度があって、花の持ちが結構良い。フラスコからはみ出た花は、乾燥に晒され、枯れやすい。どちらが生き生きしているんだか。それは、花に聞いてみないことにはわからない。

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(写真/大仲宏忠)

いけばな龍生派130周年記念サイト -RYUSEI IKEBANA JAPAN-

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